「kintoneにJavaScriptカスタマイズを入れたら、アップデートのたびに動かなくなる」「開発会社に頼んだら想定の3倍の費用がかかった」——アクロネットにはこうした相談が絶えません。
Kintoneはノーコードで手軽に使えるイメージがありますが、カスタマイズ開発には独特の落とし穴があります。本記事では、現場で実際に見てきた失敗パターンと、それを防ぐための対策を解説します。
Kintone REST APIやJavaScriptカスタマイズ、プラグインを使った中〜上級の活用を検討している企業・エンジニア向けの内容です。標準機能のみの利用であれば、多くの落とし穴は関係ありません。
Kintoneは頻繁にアップデートされており、以前はカスタマイズが必要だった機能が標準機能に追加されているケースが多々あります。古い情報や経験則で「これはカスタマイズが必要」と判断してしまい、開発費用を余分に使ってしまうのは典型的な失敗パターンです。
特にフォームの条件分岐、計算フィールド、スペース間のデータ参照といった機能は、ここ数年で標準機能が充実しています。開発会社に依頼する前に、必ず最新のkintone機能一覧を確認する習慣をつけましょう。
JavaScriptカスタマイズは強力ですが、kintone本体のアップデートに追従するメンテナンスが永続的に発生します。特にkintoneのUIが変わったり、APIの仕様が更新されたりした場合、カスタマイズコードの修正が必要になります。
アクロネットが引き受けたリカバリー案件の多くは、初期開発時の担当者が退職・離任してドキュメントもなく、誰もコードを読み解けない状態でした。「動いているから触らない」という運用が続き、kintone本体のアップデートで突然壊れたというケースが最多です。
コードにコメントが一切なく、変数名も意味不明。作った会社に問い合わせると「担当者が退職した」「料金が発生する」と言われ、身動きが取れなくなる——これが最も多い相談パターンです。
「今の業務フローをもう少し便利にしてほしい」という依頼は、開発会社からすると要件が何も決まっていない状態です。開発会社が独自の解釈で進めた結果、納品物が「思っていたものと違う」となり、追加開発費用が発生するのがよくあるパターンです。
| 確認項目 | 具体的に決めること |
| 誰が使うか | 使用部署・役職・スキルレベル |
| 何を改善したいか | 現在の業務フローとどこをどう変えたいか |
| 完了の定義 | 「これができたら完成」という受け入れ条件 |
| モバイル対応の有無 | スマートフォンからの利用が必要かどうか |
| 外部連携の有無 | 他システム・APIとの連携が必要かどうか |