「今のSFAが使いにくいけれど、乗り換えるとなると大掛かりになりそう」——そう感じて踏み切れずにいる企業は少なくありません。
kintone開発を担当するHさんに、あるコンサルティング企業様で行った、SFAシステムのkintone移行と基幹システム連携までのプロジェクトについてお聞きしました。
プロフィール
——このお客様は、もともとどんなシステムを使っていたのですか?
以前から別のSFA(営業支援)システムを使われていたのですが、使い勝手や柔軟性の面で限界を感じていらっしゃいました。案件管理や商談履歴の管理はできていたものの、自社の業務フローに合わせた細かいカスタマイズができず、現場からも「もっとこうしたい」という声が出ていたそうです。
——kintoneへの移行を決めた理由は何だったのでしょうか?
既存のSFAの機能を維持しながら、自社の業務に合わせて柔軟に変更できる点を評価いただきました。加えて、グループ企業様が開発・運用されている基幹システムとのデータ連携もあわせて実現したいというご要望があり、kintoneであれば両方に対応できると判断されたと聞いています。
——移行を進めるうえで、最初に何を整理したのですか?
今使われているSFAで何ができていて、何が足りないのかを一つずつ洗い出すところから始めました。単純に同じ機能をkintoneで再現するだけでなく、この機会に業務フロー自体を見直したい、というご意向もあったので、現場の使い方まで含めてヒアリングしています。
——基幹システムとの連携では、どんな設計をしたのですか?
グループ企業様が運用されている基幹システムとの間で、必要なデータを自動的に受け渡しできる仕組みを構築しました。手作業での二重入力をなくすことが目的だったので、どのタイミングで、どちらからどちらへデータを渡すのかを綿密にすり合わせながら設計を進めています。
——開発期間はどれくらいだったのですか?
4〜5ヶ月ほどかけて進めました。カスタマイズにはkrewDataなどの外部連携ツールも活用しながら、既存データの移行作業も並行して行っています。基幹システムとの連携が絡む分、通常のkintone導入よりも設計・テストに時間をかけました。
——進めるうえで難しかった点はありますか?
既存のSFAで長年運用されてきたデータを、そのままの形でkintoneに移行するのではなく、今後の使いやすさを考えて構造を整理し直した点ですね。データの移行と並行して、基幹システムとの連携テストも必要だったので、スケジュールの調整には気を配りました。
——リリース後は、どんなサポートをしているのですか?
保守契約のもとで、運用開始後の改善提案や追加対応を継続しています。実際に使い始めてから見えてくる「もう少しこうしたい」という要望にも、都度対応できる体制にしています。
——この事例から、どんなお客様に参考にしていただけると思いますか?
既存のSFAやシステムに一定の不満があるものの、置き換えの規模が大きくなりそうで踏み切れずにいる企業様には、参考にしていただけるのではと思います。既存機能を維持しながら、必要な連携も含めて柔軟に設計できるのが、kintoneで移行するメリットだと感じています。
SFAや業務システムの乗り換えは、「全部作り直す」という大掛かりな話になりがちですが、既存の使い勝手を活かしながら、必要な部分だけを柔軟に設計し直すという進め方もできます。基幹システムとの連携まで見据えている場合は特に、早い段階で相談しておくと、設計の選択肢が広がります。